キャッシュレスサービスを活用すると集客効果はあるのか

日本でもキャッシュレスサービスの利用は可能ですが、日本は世界的にキャッシュレスサービス後進国と言っても過言ではない国の一つです。
スマートフォンのアプリによるQR決済が普及を始める以前は、最も利用が盛んなクレジットカードでさえ、利用頻度が高いとは言えず、既存のキャッシュレスサービスの利用率は、2010年以前だと約10％に留まるなど、現金主義と言っても過言ではない状況にありました。

QR決済の出現以前からキャッシュレスサービスの普及が進んでいたアメリカの場合、クレジットカードでの支払いが盛んで、成人なら高額の商品やサービスへの支払いにはクレジットカードを使うのが当たり前であり、むしろ高額の商品やサービスの購入に際し、クレジットカードを使用していないと社会的な信用を損ないかねないほどでした。サブプライムローン以降、アメリカ社会の経済観念に変化が生じ、クレジットカードへの依存度が低下して、デビットカードと低額紙幣の併用が増加傾向に転じているものの、キャッシュレスサービスの利用が盛んであるという点では変化していません。

ちなみに、日本では2020年以降QR決済の普及によってキャッシュレスサービスの利用が増加傾向を示しています。
2010年頃には10％ほどだったキャッシュレスサービスの利用率が25％ほどまで高まるなど、スマートフォン普及以前なら考えられない程の勢いでキャッシュレスサービスの利用率が高まっています。
スマートフォンを日常利用できる年齢層が広がっていくにつれ、この傾向はより顕著に表れることが想定されるため、今後も日本のキャッシュレス化は進んでいくものと思われます。
スマートフォンがほぼ普及しきった現状を踏まえると、キャッシュレスサービスの利用率の上昇は多少鈍化しながらも、徐々に進んでいくことが見込まれます。